住宅の解体は、「すべてのパレスチナ人にとって悲劇」

エルサレム:イスラエルのブルドーザーが月曜日、東エルサレムで4階建てのビルを解体し、当局によって真夜中に玄関ドアを破壊された。パレスチナ人住民数十人が、急遽立ち退きを強行され行き場を失った。
この建物は、イスラエル当局が同市併合地区における「無許可建築物」と称する対象を標的とする一連の住宅解体の最新の事例であった。現地のパレスチナ当局者はこの作戦を、住民を追放するための「組織的な政策」と表現している。
「住宅の解体は、すべての住民にとって悲劇です」と、この建物に住むイード・シャワルさんは語った。
旧市街に近いシルワン地区にあるこの建物は、12戸のアパートからなり、約100人が住んでいた。
「私たちが寝ている間にドアを壊され、着替えと必要な書類だけ持って行けと言われました」と、5児の父であるシャワルさんは語った。
他に行くところもなく、シャワルさん(38歳)は、家族7人で車の中で寝るしかないと途方にくれた。
重機が建物を破壊する様を見ながら、「私の寝室を破壊している」と、ある女性が嘆いた。
月曜日の早朝、住民たちが見守る中、3台のブルドーザーが建物の解体作業を開始した。住民の衣服や所持品が、周辺の道路に散乱している様子をAFP通信の記者が目撃した。
イスラエル警察は周辺道路を封鎖し、治安部隊は一帯に配備され、近隣の家屋の屋上に配置された。
正午までに、建物の大部分はすでに壊されていた。
活動家によると、この建物はパレスチナ人の私有地に建てられたもので、許可証がないため取り壊しの対象になっていたという。
イスラエルの2つのNGO、Ir AminとBimkonは、今回の住宅の解体は2025年に実施された最大規模のものであり、「東エルサレムで、およそ100人の家族が家を失った」と、声明で付け加えた。
活動家によれば、パレスチナ人はイスラエルの制限的な計画政策のため、建築許可を得る上で深刻な障害に直面しており、この問題は長年にわたって東エルサレムとヨルダン川西岸地区全域で緊張を煽ってきた。
ラマッラーに本部を置く、パレスチナ自治政府傘下のエルサレム総督府は声明で、「住宅の解体は、パレスチナ住民を強制的に追い出し、強制移住させることを目的とした組織的な政策の一環である」と述べ、「住民を家から追い出すような取り壊しは、土地の所有者を入植者に置き換えるという明確な占領計画である」と、続けた。
日曜日にイスラエルは、ヨルダン川西岸地区に19の入植地を新たに建設することを承認した。
西エルサレムと東エルサレムの両方を管理するエルサレム市は、以前、住宅の解体は違法建築に対処し、その地域のインフラや緑地の開発を可能にするために実施されると述べた。
月曜の声明で、同自治体はシルワンの建物の解体は2014年の裁判所命令に基づいており、「この建造物が建っていた土地は、レジャーやスポーツの用途や建設用に区画されており、居住用ではない 」と、述べた。
長期間にわたり、住民には命令の執行期限の延長が認められ、解決策を見出すため、様々な選択肢を提示したが、受け入れられなかった。
しかし活動家らは、イスラエル当局が東エルサレムの地域を頻繁に国立公園や緑地として指定し、イスラエルの入植地拡大を推進していると非難している。
シルワンは旧市街のふもとから始まり、5万人近いパレスチナ人に混じって数百人のイスラエル人入植者が暮らしている。
Ir AminとBimkonは声明で、現地での解体は「月曜日に、建物の合法化に向けた措置を協議する会議が予定されていたにもかかわらず、事前通知なしに行われた。これは、現在進行中の政策の一部である」と、述べた。
一方、住民とその家族は心配している。
「この建物には子供たちも住んでいたし、癌患者である私の兄のような病人さえも住んでいました。とてもつらいです」と、アシュラフ・スカフィさんは解体作業を見ながら語った。
エルサレムは、イスラエルとパレスチナの紛争における最も大きな争点のひとつである。
1967年の第3次中東戦争以来、イスラエルが占領している東エルサレムとその旧市街では緊張が絶えない。戦争後、イスラエルは速やかにこの地域を併合した。
ガザでの壊滅的な戦争の引き金となった2023年10月7日の攻撃以来、こうした緊張は強まるばかりだ。
イスラエルは、東エルサレムを自国の首都の不可欠な一部とみなしているが、パレスチナ人はこの都市を将来の国家の首都にしたいと考えている。
国連はイスラエルの東エルサレム併合を違法とみなし、エルサレムをイスラエルの首都とは認めていない。
AFP






